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渓谷の遡行はわくわくする体験だ。地図を頼りに沢床を進むとやがて現れる美瀑、次々と続く難所の通過に知恵を絞り、激流はスクラム組んでチームワークで突破。河原歩きで火照った体は滝壺へ飛び込んで冷やし、泳いで滝に取り付いたらシャワークライムだ。
幕営地ではイワナを釣り山菜を摘む。日が暮れたなら、気のあった仲間とたき火を囲んで一杯、火の周りに岩魚の塩焼きを並べて至福の晩餐だ

雪山でのラッセルとなると、まるで蒸気機関車のように頭から湯気を出して突き進む熱血漢がいる。山スキーに狂い、初雪の便りを聞くと気もそぞろなヤカラもいる。雪山の登り方楽しみ方はいろいろあっても、行き着くところは同じ。雪洞を掘って皆で鍋を囲むのだ。雪山で食う鍋は最高だ!翌日、凍えた体で下山した後には、雪見の露天風呂で解凍することも忘れてはならない。
雪山万歳!

ゴブリンには秘密にしておいてほしいんだけど、うちの会にはスパイダーマンがいる。
普通の人はしがみつくこともできない絶壁を飄々と登り天真爛漫の笑顔で降りてくる。
きっと彼が世界の平和を守っているんだ。
壁の向こうに何があるのか僕は知らないけど、登った人だけにわかる、下界では絶対に経験できないカタルシスが待っているに違いないんだ。

山は訪れるたびに新たな装いで私たちを迎えてくれる。若葉の隙間から差し込むやわらかな萌葱の日差し、夏空の下に広がるお花畑、山肌を彩る紅葉、月光に輝く雪峰。
何度も通い勝手知ったるつもりでいるルートを歩いても、二度と同じ光景を見ることはなく、いつ行っても新たな発見があり楽しい山行となる。
山が四季折々に姿を変えるのにあわせ、登る我々も縦走・沢登り・岩壁登攀・山スキーと様々な流儀でとりくみ、皆それぞれに自分のスタイルで楽しんでいる。